2016年01月06日

天草の木その1

天草の木材を使用した住宅を紹介します。
今回は,杉(スギ)材の部分の一例です。


梁(はり),桁(けた): 小屋組みの部分です。梁は釿(ちょうな)ではつってあり,釘を使用せず込み栓を打ち込んであります。
一番上の梁を空梁(くうりょう)といい,家の重心を安定させるものです。


胴差(どうざし): 横架材です。尺2寸(約36センチ)×5寸(約15cm)×14尺5寸(約4m35cm)。吹き抜けのため化粧仕上げにしており,艶(つや)が出ています。もちろん塗装はしていません。


天井板(てんじょういた): 樹齢120年の杉から木取りしています。尺3寸(約39センチ)×3分(約0.9cm)×2間(約4m)。若干,節(ふし)が出ましたがこれもご愛嬌。


腰板(こしいた): これも高樹齢材の根元部分から木取りしています。表情が色々あり楽しいです。


建具(写真は引き戸)も全て杉で造っています。

昔から,天草の杉(スギ)はねばりがと強度があるため,日本中の船材(せんざい)にひっぱりだこだったそうです。
現在はその特性を利用して,住宅の梁(はり)や桁(けた)といった強度を求められる部分に活用したり,また,高樹齢のものは化粧板に活用したりしています。

これから少しづつ,天草の木材の使用例をUPしていきますので,どうかお付き合いください。


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